令和5年度 第3回自然観察会を実施しました。
今日は、つくば市、かすみがうら市、石岡市の自然観察スポットを廻りました。参加者8名でした。
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①国立科学博物館筑波実験植物園
日本の植物学の父、牧野富太郎博士の企画展が開催されておりました。50万点もの標本や観察記録を残し、1500種類の植物に名前を付けた偉大な業績。生涯何度も経済的苦境におちいりながら、それらを乗り越えて研究を続け、なんと自費で我が国の植物学会論文誌を創設されたそうです。博士号を取得したのは65歳と遅かったことも意外でした。30代の時に筑波山で採取した植物の標本や、78歳の時に出版した「牧野日本植物図鑑」の初版本も展示されており、大変興味深かったです。
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次にクレマチス園にて、滅多にお目にかかることのできなくなった「カザグルマ【準絶滅危惧】」について学びます。水戸市近郊や東海村で採取したカザグルマの花が美しく咲いておりました。日本固有のカザグルマですが、地域での個体差があり、長野県のものは蕊(しべ)の部分が黄色であったり、栃木県塩原町のものは蕚(がく)の部分が青色であったりします。日本のカザグルマがシーボルトによって海外に持ち出され、品種改良に利用されて現在の色とりどりの園芸種クレマチスが生まれたのですが、やっぱり日本固有のカザグルマの清楚な美しさに勝るものは無いように思いました。
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水戸市近郊と東海村で採取したカザグルマ
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水戸市近郊で採取したカザグルマ
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他にも植物園内を散策して、アヤメ、カキツバタ【準絶滅危惧】、シラン【準絶滅危惧】、キエビネ【絶滅危惧 IB 類】、エビネ【準絶滅危惧】、ハマナス、ウグイスカグラの実、カマツカ、ジャケツイバラなどを観察しました。
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カキツバタ ・・・ 準絶滅危惧なんですね。
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アヤメ
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ハマナス ・・・ とっても良い香りでした。
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②雪入ふれあいの里公園
かすみがうら市の雪入山には「ハヤブサ【絶滅危惧 II 類】」の営巣地があり、5年前に訪れた時は上空を監視するように飛ぶと巣のある崖を守るの姿を観察することができ、参加者一同大満足でした。
今回あの感動をもう一度とフィールドスコープをかついで登ったのですが、営巣していないとのことで、残念な結果となってしまいました。
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③龍神の森キャンプ場
最後に石岡市の龍神の森キャンプ場を散策しました。ここにはキンラン【絶滅危惧 II 類】、ギンラン、ササバギンランがそろっていました。また、自らは光合成を行わず菌根菌に栄養を頼って生きる腐生植物「ギンリョウソウ」を観察することができました。
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キンラン
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ササバギンラン
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ギンリョウソウ