今年度最後の自然観察会。春はまだおあずけといった少し肌寒い陽気の中、新宮神社周辺を散策しながら、鳥や植物、昆虫などを探しました。12名の参加者がありました。
新宮神社に集まった参加者たち
歩いていきますと、ヤブツバキ(ツバキ)の花が見頃となっていました。また、アオキの赤い実、キヅタ(フユヅタ)の紫黒色の実、イヌツゲの黒い実などを見つけることができました。これらの実は冬の間の野鳥の大切な食料となっています。この時期であれば、そんなに美味しい実を作らなくても、鳥に種子を運んでもらって繁殖範囲を拡げていけるのでしょう。
ヤブツバキ(ツバキ)
アオキ
キヅタ(フユヅタ)
イヌツゲ
地面には秋に落ちたクリ、コナラ、クヌギなどの実がありましたが、それらの中に発芽しているものが、いくつもありました。こうして新しい生命が芽吹いていくんですね。小さな春の発見です。
ヤママユガの繭(羽化した後)が見つかりました。これから作った絹糸は「天蚕糸(てんさんいと)」と呼ばれ、ものすごく高価なんだそうです。
一方、野鳥の方はというと…
今日見られたのは次のとおり。あまり出てきてくれませんでした。
キジバト、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、ヒバリ(声)、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ツグミ、スズメ、アオジ、カケス(声)(12種類)
ちょっとさみしい状況でしたが、珍客(野生化したニワトリ?)が現れ、一行を楽しませてくれました。白色レグホンという品種らしいです。
オオタカなどの猛禽類に襲われたとみられるキジバトの羽がありました。食物連鎖の頂点での営みが確かに行われています。
これで平成28年度の自然観察会は終了です。
一年間ありがとうございました。
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追伸 新宮神社周辺の林には不法投棄されたゴミが沢山あり、酷い状況となっています。少人数のゴミ拾いではどうにもならないレベルです。烟田城の遺構も、動植物の営みも、鉾田市のまちづくりに欠かせない貴重な資源です。大きな課題を突き付けられた思いでいます。