「鉾田一高附属中学校第1学年 自然観察&歴史探訪」を実施しました。(2022年10月14日)
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昨年に続き、2回目の開催です。今回は、郷土史研究家の渡辺様、野鳥写真家の川又様を外部講師にお招きし、鉾田の自然と歴史を探訪するバスツアーを実施しました。参加者は、生徒40名、教員4名、スタッフのべ11名でした。(←人数は後で正確なものに書き換えます。)
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【9:00~11:00 北浦北部の自然観察】
鉾田市環境学習施設「エコ・ハウス」で、鉾田の自然に関する講義と周辺の野鳥観察を行いました。天気は晴れたのですが、北~北東の風が強く、野鳥の出現は今一つでした。それでも、カンムリカイツブリ、ミサゴ、アオサギ、カルガモ、マガモ、コガモ等を見ることができました。
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【北浦北部の自然観察】
杭の上に魚を食べる猛禽類「ミサゴ」を見つけました。
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【北浦北部の自然観察】
人の気配を感じたのか、芦原内の池からカルガモやコガモが一斉に飛び立ちました。
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鉾田市環境学習施設「エコ・ハウス」にて、北浦北部で繁殖するカンムリカイツブリの生態を捉えた貴重な映像を視聴。
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【11:00~16:00 鉾田の歴史探訪】
まずは鉾田市生涯学習館「とくしゅくの杜」にて展示物や収蔵品を見学しました。ちょうど鉾田陸軍飛行学校企画展が行われており、貴重なお話を聞くことができました。鉾田で出土した土器や宝剣等の収蔵物を生徒達が興味深く見入り、熱心にメモをとっている姿が印象的でした。とくしゅくの杜で勉強した後は、実地見学です。徳宿城址、梶山古墳群、鉾田陸軍飛行学校跡(監的、顕彰碑)を周りました。
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鉾田市生涯学習館「とくしゅくの杜」にて、縄文時代の人々の叡智を見学中。
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【徳宿城址を望む】
常陸平氏の流れをくむ徳宿氏は、平安時代末期にここに城を築き、子孫を安房(三階城)、烟田(馬場館~烟田城)、冨田(冨田城)、菅野谷等に配し、一族の支配領域を拡げていきました。徳宿氏は約300年続いたのですが、戦国時代初頭に水戸の江戸氏との徳宿合戦で滅ぼされてしまいます。
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【梶山3号墳】
前方後円墳です。発掘調査はまだ行われていないそうです。生徒達の中から将来考古学者が生まれ大発見がもたらされるかも。
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【梶山4号墳】
梶山4号墳は、木に覆われた円墳のように見えます。手前の標柱の位置で石棺が発見され、石棺からは埋葬された人骨5体や、金メッキで装飾された柄(つか)を持つ直刀などの豪華な副葬品が発見されました。これらは、かつて梶山に有力な豪族がいたことを物語っています。現在、人骨は円墳上の祠に納められ、祀られています。副葬品のほうは、鉾田市生涯学習館「とくしゅくの杜」に展示されています。石棺自体は元の場所に埋め戻されており、地上から鉄の棒で突くと、「カンカン」と音がしてその存在を確認できます。石棺の位置から、この古墳は円墳ではなく、大きな前方後円墳だったと推定できます。方墳部分は古墳とは分からずに開墾され、姿を消してしまったと考えられます。
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【鉾田陸軍飛行学校 顕彰碑】
特攻で散華した英霊の名が刻まれています。
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じっくりと見学したかったのですが、時間が足りず、ちょっと物足りなかったかもしれません。今回を足がかりに、興味のあるテーマを見つけ、より詳細な探求を行ってください。