鉾田市まちづくり推進会議

市民でまちをデザインする団体です。

2017年

2017年12月17日 第7回自然観察会を開催しました。

北西の季節風が冷たいですが、良く晴れた日となりました。
今日は、子生弁天で冬の林の野鳥の観察です。10名の参加者がありました。

現地に到着したそばから、メジロヤマガラシジュウカラの賑やかな声が聞こえ、期待の膨らむ出だしでした。

ところが、何人もの人影に警戒したのか、鳥がいっこうに現れなくなりました。期待のキセキレイも、ルリビタキも全然ダメです。そのうち、日の当たらない子生弁天の境内で、寒さが身にしみ始めました。

そこで、予定を変更、いこいの村涸沼に向かいました。

いこいの村涸沼のインフォメーションプラザにて、野鳥の剥製や写真の展示を見学しながら、体を温めさせてもらいました。


その後、涸沼湖岸にて、アオサギオオバンカルガモダイサギカワウキンクロハジロホシハジロカイツブリカンムリカイツブリハジロカイツブリなどを観察しました。特に50~60羽の群れで一斉に潜ったり、浮上したりするハジロカイツブリの動きは一見の価値があるものでした。

直撃する北西季節風の冷たさに耐えられなくなった一同は、暖かい飲み物やしじみ汁の誘惑に負け、いこいの村涸沼の建物内へ。ロビーでは、世界湖沼会議北浦北部地域推進会議による「世界湖沼会議を拓く 鉾田の水辺を巡る」展が開催されておりました。我々の一行には展示内容に関係の深い人も少なくありませんが、このような展示が行われていたことを誰も知りませんでした。情報共有・意思疎通に問題があると感じました。

第18期ほこた塾 第4回 障がい者の人権を考える ~すべての人々と共生していくために~ (2017年12月7日)

今回のほこた塾は、神回でした。
茨城大学非常勤講師の有賀絵理先生による表題のご講演。

人としてどう生きるべきかに気づかされました。

自分自身に問わずにはいられません。
知らないうちに障がいを持たれた方の心を傷つけてしまっていないか?
できることがあるのに見て見ぬふりをしていないか?

身の回りや心の中にある「障がい」は、ちょっとした気づき・手助けで、かなりのものを取り除くことができます。

障がいを持たれた方もそうでない方も同じように生活できる、そんな町にしたいものです。

第18期ほこた塾特別講座 我がまちの史跡探訪① (2017年11月25日)

去る11月25日(土)、絶好の秋晴れのもと、鉾田市郷土史研究家の渡辺俊夫先生に講師をお願いし、15名の参加者で鉾田市の史跡を巡りました。

向拝殿に一本彫の龍の彫刻が素晴らしい柱を擁する子生(こなじ)の『厳島神社』(ここにはかの吉田松陰も立ち寄ったとされています)を皮切りに

 

第五十代桓武天皇から六代下った成幹が長男の親幹に拠点を与え築かれた『徳宿城址』

壮大な計画で工事に取り組んだ結果、完成には至らず人々を困窮へと追いやった『勘十郎堀』

そして、その人々を救った『小宮山楓軒先生の碑』を見学した後

1200年前、第五十一代平城天皇(へいぜいてんのう)の勅命により建立された『浄土真宗光明山 無量寿寺』へと向かいました。

5箇所目の訪問先の浄土真宗光明山『無量壽寺』は奈良時代(806年)第五十一代平城(へいぜい)天皇の勅願により建立され、一時禅宗に改められた後衰退しましたが、鎌倉時代に入ってから親鸞聖人によって浄土真宗のお寺として復興されました。
本堂は350年前に建立され、H12〜16年に解体復元修復工事が行われたために、東日本大震災の震度6強の揺れにも耐え荘厳な姿を残しています。
国指定重要文化財の全長20mに近い絵巻物「紙本著色(しほんちょしょく)拾遺古徳伝(しゅういことくでん)」が、所蔵されています。

昼食を摂った『あけぼの館』には市内の各地から出土した縄文時代からの土器や石器が数多く展示されています。中でも大甕に詰まっていた62,700枚もの古銭の中にただ1枚入っていた「和同開珎」は県内でも水戸と石岡、そして鉾田の3箇所からしか見つかっていないそうです。

『三階城』は外敵の侵入を防ぐために台地に堀を巡らし、その内側を階段状に作ってあり、対岸から三段の階段状に見えるために三階城と呼ばれた城です。現在は鉾田市で整備が進められています。

その次に訪れた『梶山古墳群』では数千年前から人が生活した痕跡があり、S54年に発見された石棺の中には五体の人骨と直刀、耳環、玉類など多くの副葬品が発見されています。現在でも土器のかけらを容易に見つけることができます。出土品は大洋公民館に展示されています。

徳宿城・三階城主親幹の弟、政幹の三男時幹が城主となった『中居城』は高さ35mの台地を利用した山城。警護の為の物見やぐらを設けた場所など、かつての戦いの様子が思い起こされる史跡でした。

 

そして最後に訪ねた臨済宗妙心派大蔵山『福泉寺』は1325年に北條高時が復興させたと言われています。本尊は「釈迦如来立像」ですが、大正5年に国宝に指定されたのち、法改正によって現在では重要文化財となっています。

 

何度巡っても、「我がまち」の史跡を見たり説明を聴きながら背後の歴史を知ることは、大変面白いことであると同時に、郷土愛が深まることを実感します。

まずは私たち大人が良く知って、子どもたちに伝えていきたいと思います。